研究内容

私が取り組んでいる研究内容について紹介します。


私はCSD係数FIRフィルタ設計法についての研究を行っています。

ディジタルフィルタは離散時間信号処理回路であり、通信、制御、計測など幅広い分野で利用されてます。なかでもFIRフィルタは絶対安定であり、完全直線位相特性(=波形の歪みがない)を実現可能です。しかし、急峻な遮断特性を得るには高次数フィルタとなる傾向があります。 FIRフィルタをハードウェアで実現すると、高いサンプリング周波数の信号を扱うことができ、また演算処理を容易に並列化可能できるため高速処理が可能です。しかし、高次数フィルタでは回路規模が増大し、消費電力の増加などが問題となります。 そこで回路規模の削減ために、フィルタ係数をCSD表現したCSD係数FIRフィルタが注目されています。CSD係数FIRフィルタ設計は非常に難しく(NP困難)、低次数フィルタを設計場合でも数ヶ月の設計時間を要します。

そこで私は高速に良好な解を算出可能なヒューリスティック解法による設計を行っています。現在の成果では、設計に数ヵ月要するフィルタを数秒で設計できることを確認しています。


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